something in common

ZAZEN BOYS立川志らく大阪厚生年金会館へ行ってきました。
業務終了後の疲れた体を引きずりながらも、一体どんな凄いものが見れるのか?!と期待に胸膨らませ足取りは軽い2人でありました。
東京公演がまだだということなので、以下ネタバレあり。お気をつけあそばしてください。。


今日はZAZEN初のホールワンマンとのことで、「オールシッティング」と銘打たれておりました。「心の高ぶりを抑えきれず思わず立ち上がってしまう方もいらっしゃるでしょうが、今日は座ってお楽しみください」とのこと。。何が何でも立ったらあかんらしい。なんてサディスティックな人なんでしょう無戒くんは・・・
おまけに、配布資料中に既にセトリが記載されておりました。そんなライブ初めてですw


ここのところネ申がかっているわたしのZAZENのチケ運ですが、今回はぼちぼちのチケ運を発揮して6列目カシオメン前。いいぞいいぞー。
席に座ってぐるっとあたりを見渡すと、けっこうスーツ姿の男性が目に付きました。なんだか親近感を憶える。一見まじめな若いサラリーマンが電車内でイヤホン着けて聞いている音楽がZAZENかと思うとなんとなく嬉しいではないですか。それがスーツ着た美麗な女子ならさらに萌えるところですが、一般的にはだめだよねきっと・・・ええすいませんねそんな女子で!(注:美麗ではないがw)


いつものライブ通り、いつものSEで登場し、いつものようにステージ中央にこじんまり集合してライブがスタート。1曲目は、まさかのMATSURI SESSION!
マツリセッションとは、無戒くんの無言の指示(ジェスチャーのみ)にあわせて各メンバーが個々に音を出すという、他では例を見ない特殊なフリーセッションなのですが、これがほんと凄い。全員の意思疎通が音だけで行われる様。驚くほどぴったりあう尺や音色。無戒くんの陣頭指揮の緊迫感も然ることながら、あの密室的一体感はホールで聞いても変わらず凄かったです。これが一発目って・・・のっけから神経張り詰めまくりの客席w


その後はいつものライブ定番セトリがしばらく続きましたが、皆ノりたいのに座ってるからノりきれない感じがひしひしと伝わる客席のなんとも微妙な空気感w 自分も勿論そうなのですが、なんかその光景が非常におかしかったです。無戒くんはステージからそんなお客のうずうず感を見て、さぞやほくそ笑んだことでしょうw
後半は、普段のライブではなかなか聴くことのない開戦前夜、the city dreaming、water frontなどが聴けました。少し前の音源に入ってる曲なので、CDで聴くとエレクトロ感がなんだか微妙であまり聞いていなかったのですが、最近のZAZENのライブの雰囲気・アレンジで聴くととてもよかった!特にthe city dreamingの一郎ベースと途中からのサンバリズムパターンの展開が良い!これはレギュラーメニューに入れてほしいかもしれない。めっちゃ好きだー。


今回はライブハウスではなくホールなので、音響が非常によかったのと、ライティングが本当に秀逸で美しかった。広いステージのど真ん中だけがスポットライトで照らされたり、バックスクリーンに不思議な映像が延々流れたり、夜明けのトワイライトのような紫に黄色のスポットライトや。ライブを見ているというより、小劇場で一人芝居を見ているような感覚。・・ZAZENは一人ではないけれども。笑 
ステージも客席も、色々なことが不思議な空間でした。


そしてついに、セットリストの最後に書かれていた、「アソビ(曲名)vs落語」のセクションへ。
一体何が起こるんだ、まさかZAZENの演奏の中に落語家が入って来るのか?もしくは無戒くんが落語をやるのか?そしたら他のメンバーは何をするんだ!?と妙な妄想が瞬時に頭を駆け巡りましたが、実際は非常に素敵な演出でした。
Asobiの演奏の終盤は、カシオメンが手製の砂マラカス(巨大)をひたすら振り続ける(下記動画:3:50〜)というカシオメン苛めも甚だしい感じなのですが、その状態のまま4人の前に白いスクリーンが下りてきて、スクリーンには4人の演奏する影が映し出されている中、ステージ前方に落語の座布団が敷かれた台座が現れて立川志らくさんが登場。そういう展開か!落語が始まると、演奏は止んで雰囲気が一変しました。


落語は、無戒くんがとても好きだという「らくだ」というお噺でした。志らくさん曰く、ライブに落語を混ぜるなんていうこんな前例のないことを考え付く無戒くんは相当変態ですよね、と。・・ええ、周知の事実ですw そして、この噺がつまんないと思ったなら無戒くんとは感覚が合わないということだからファンやめたほうがいいとのことw うわぁ客のハードル上がったw
で、肝心の落語自体は本当に面白くてたくさん笑わせて頂きました。ZAZEN客がZAZENを好きなポイントとの共通点が分かった気がする。手をたたいて爆笑することはないけれど、各自が独自のポイントで、笑いを堪えながらも笑っちゃうこの感じ。声にならない笑いがついつい溢れ出るこの感じ。・・好きです。
落語って実はほとんどまともに見たことがなかったのですが、こんなに凄いものだとは思いませんでした。
舞台には志らくさん一人しか居ないのに、何人もの登場人物がまるでそこにいるかのよう。目には見えない江戸の街角に観客がどんどん引き込まれていく。次は何が起こるんだろうとずっとわくわくしっぱなしの数十分でした。
行きめたら嵌りそうでちょっと怖いけど、今度ちゃんと見に行ってみたいと思いました。新しい世界の発見だわ。
無戒くん素敵な機会をありがとう!


そして、アンコールはまたまたまさかの、楽器レス「安眠棒」!レアすぎるーー!!これは、メンバーが各自楽器を持たずに、音声だけで演奏を繰り広げるという類まれなパフォーマンスで、以前これのマツリセッションバージョンを見て腹筋が崩壊どころか壊滅したのですがw、まさかそれの安眠棒バージョンが見れるとは・・・!来てよかった(涙目)
一郎がベースを弾く動作を通り越して、不可解すぎる行動に出るのでおかしくてたまりませんでした。それに反して地味すぎる松下さん。かわいい・・・!無戒くんの一人3役(ボーカル・コーラス・ギター)もだいぶ凄かったけど。
あーこれを再び見るためだけに東京公演も行きたい・・と思ったところに運よく東京出張が入った・・・!!!のですが、先約があるためいけません(涙)
再演プリーズ>無戒くん


素敵な一夜でした!